« 2009年10月 | トップページ | 2010年1月 »

2009年11月26日 (木)

リペア職人

さて、すっかりコスチューム・ジュエリーのとりこになっている今日この頃。もともとコレクター気質なので調べたり集めたりし始めるとこってしまうのでした。

ミリアム・ハスケルはおそらく日本でコレクターに最も人気があるコスチューム・ジュエリーのメーカーといってもいいのではないでしょうか。某セレクトショップなどでは、年代物が数万円、数十万円とお値段がついてミキモトで本物の真珠が買えるのでは!と思ってしまうくらいです。

しかしながら、バロックパールの美しさとか細かいパーツのデザインまでこっているところとかをみると、やはり他の追随を許さないのはわかる気がします。いろいろ調べてみると海外のショップでも扱っているところがあり、値段も比較的安価だったので試してみることにしました。

前回でも紹介したアメリカのオンラインショップJazzle Dazzleですが、取扱アイテム数が多いのと、表示価格に日本までの送料も含まれていること、オーナーのe-bayでの評判が高いこと、問い合わせをしたときのレスポンスが早かったのでここで買うことにしました。

Dsc01542

購入したのはハスケルのバロック・パールのイヤリング。デザインは素敵なんですが、メタル部分にびっしり緑青が浮いていました。たしかに説明に"slight verdigris"都は書いてあったけど、どこが、slightなんでしょう、、、緑青は体に害がないといわれているものの、緑青の出た部分は金属がダメージを受けるため直接肌に触れるのはよくないであろう、ということで思い切って修繕してみることにしました。

まずはじっくりと作りを観察。鎖状の金属にTピンを曲げてつないであるようです。以前少しだけアクセサリー作りに挑戦したことがあるのでなんとかできそうな気がしてまいりました。まずは分解。片方は見本のためにとっておきます。緑青のひどい台座はもったいないですが体に悪そうなのでゴミ箱へ。

Dsc01544

スーパーでピカールを探したもののなかったので「さび落としクリーム」を購入。鎖部分の緑青を拭いてみると実にきれいにとれました。とすると、昨日捨てた台座もきれいになるかも!と回収に出す寸前、45リットル入りの大袋から小さなイヤリングの台座を気力で探し出しました。夜中にひとつひとつ紙屑をひらいてやっとみつけたイヤリングの台座。しかしこの部分が一番、緑青がひどく、念を入れて磨いていたら突然、ぱっきりと花びらのようになった部分が割れてしまいました!!

残念ながら台座は再生不能です。気を落としつつパールをティッシュでひとつずつ磨きました。これでできなかったらイヤリングの代金がまるまる損になってしまうかも、という考えがふと脳裏をよぎりましたが、ここまできたらやめられません。

Tピンはアクセサリー・パーツの店で有名な貴和製作所新宿店で購入。ここにはありとあらゆるパーツがあって初心者の私には何をかってよいやら迷うほどです。とりあえず一番細いTピンと金属を切る工具のニッパーを購入。

イヤリングの台にはあまり気に入ったものがなく、買わずに帰りました。ハスケルのイメージに近いものを、とネットで検索したところ、ハスケルのパーツを売っているショップというものがあることを発見。日本人ってすごいですね。

その名もHaskelle Brassというお店でハスケルのパーツを購入しました。対応も素早くおまけもくださったよいお店です。メタルの変色もさほど気になりません。

パーツがそろったところで修繕開始。まずはTピンをパールに通して余分な部分を切り、丸く曲げて鎖に通す作業。Tピンは一番細いのを買いましたが、ある程度太さがあっても問題はなかったかも。最初の難関は、余分をニッパーで切り落とすときに、落した部分があらぬ方向に飛んで行ってしまうこと。小さいうえに針のようにとがっているので危険きまわりない。眼を皿のようにして落ちた部分を拾いましたが、その後切り落とし部分をあらかじめ持ってニッパーで切る、というテクニック(というほどでもない)を発見。それ以後は問題なく作業が進みました。

オリジナルはイヤリングの台座にも、パールの飾りがお花のようについていましたが、購入した台座は球形。すかし部分があるのでここにパールをワイヤーでとめつけることも可能ですが、自信がなかったので今回は断念。完成したのが下の写真。もともとの鎖の色は黄味を帯びた金色ですが、台座はピンクがかった金色。色味は違いますが、緑青にくらべればまあよいとしましょう。

Dsc01545

問題はオリジナルの台座はスクリュー式とバネ式の混合タイプだったのですが、新しく購入したのはスクリューのみ。ながらくピアスだったのでどのくらいしめてよいかわからず少なすぎて落としそうになったり、しめすぎて頭が痛くなったりしています。

そのうち、貴和製作所でピアスポストを買ってとりかえてしまうかもしれません。
とりあえず苦労のかいあって、問題なく使用しています。ああ、よかった。

|
|

2009年11月18日 (水)

コスチューム・ジュエリー

先月から、気になっていろいろ調べているのがコスチューム・ジュエリー。コスチューム・ジュエリーとは宝石・貴金属を使用したファイン・ジュエリーに対して、クリスタルやガラスなど安価な材料を使用したもの。しかしながら、年代ものやデザイナーものは今となってはそれなりのお値段がいたします。

アクセサリーにはほとんど興味がなく、宝飾品は「小さくても本物」がよいと思っていたのに、トリファリのコスチューム・ジュエリーと出会ってからはその考えが180度転換。すぐれたデザイン性の魅力にとりつかれてしまいました。

今のところ、お気に入りはトリファリミリアム・ハスケルコロ

リンク先はMIG PARISのオンライン・ショップです。ここではまだ買ったことがないけど、他ではあまり見かけないような素敵なデザインのアイテムがあります。

そのほかお気に入りのお店をご紹介すると

  • Costume Jewelry On Line Shop  お値段が良心的。前述のトリファリはここで購入しました。対応も素早く、品物もきれいでした。更新も頻繁。
  • Petite Robe Noire アクセサリー好きの人には有名なお店。オーナーの阿部好世さんセレクトのアクセサリーはブランド、ノン・ブランドにかかわらずうっとりするほど素敵。最近、オリジナルの香水も発売されました。恵比寿のお店もよい香りがします。オン・ラインショップは素敵な商品はすぐに売り切れてしまうので、メーリングリストに参加するのがよいでしょう。
  • Jazzle Dazzle アメリカのオンライン・アンティークショップ。e-bayで好評価のオーナーの店。とにかくアイテム数が多いのと値段がお手頃。送料込みのお値段です。対応も早くていいけれど、品物のメンテナンス状態がちょっと、、、、この件は後日詳しく。お支払はPAY-PALのみです。

Dsc01546

写真はハスケルのパーツを使用して自分で作ったネックレス。本物が買える日まではこれを大切につかいたいな。

|
|

2009年11月16日 (月)

この皿は君のために

私が実感として学んできたことのひとつに、「料理の上手な人に悪い人はいない」というのがあります。プロフェッショナルな料理人ではなく一般の市井の台所に立っている人の話です。

なぜか。

おいしい料理を作りたい、という気持ちは、誰かを喜ばせたいという気持ちと深くかかわっているからです。自分がおいしいものを食べたいから頑張って作る、という人もひょっとしたらいるかもしれません。でもたいてい、自分一人のためだけにはそうそう人ってがんばれないものなのじゃないかと思うのです。

自分のために作るときは、一皿ですむパスタ料理や煮込み料理とパンとか、おいしいしゃけの切り身と簡単な酢の物があればそれで十分。でも誰かのために作るときにはそこに、温かい汁物やホウレンソウの胡麻和えもつけてみよう。そして温かいものは温かく、和えものは直前にあえて、とか「ほんのひと手間ふた手間」をかけたくなるもの。

逆にいえば自分のためにはそこまで気を使えない。ま、いいか、のメニューが多くなっていくわけです。まあこれはあくまで私の場合ですが。

昔、お花を習っていた先生が、いつもおやつを出してくださいました。先生のご自宅でお花の生け方を習っていましたが、お稽古が終ると、先生がお茶とお菓子を出してくださる。それが楽しみで続いていたようなもので、申し訳ないことにいけばなの腕はたいして上達しなかったように思います。お菓子は生徒さん達のいただきもののこともあったような気がしますが、印象に残っているのはガラスの器に入った甘夏でした。

先生の地元から送られてきた、甘くて香りのよい甘夏をひとつひとつ薄皮まで丁寧にむいて繊細な模様のついたガラスの器にいれて出してくださったのです。甘夏そのものもおいしかったのですが、むいて出してくださる、という心遣いが果物を「おやつ」に変えるんだなあ、と感じました。

先生はもう高齢で、ご主人は他界しお子様たちも独立して独り暮らしをなさってました。料理の上手な方で、その昔は甘夏にゼリーをつめて干してつくるお菓子なども作っていらしたようですが、「本当に、料理って人のためにつくるものなのね。一人だと何にもしなくなってしまうのよ」とおっしゃったのが強く印象に残っています。

それからもう何年も経ちますが、いやなことがあったとき、誰かに腹を立ててしまったとき、悲しいことがあったときはなるべく誰かのために料理をつくるようにしています。ひたすらレンコンを限りなく薄く切って酢水につけたり、なめらかなマドレーヌ生地を作るために少しずつ溶かしバターを混ぜ込んだり、しているとだんだんと無心になり、料理を食べてくれた人が「おいしかった」と言ってくれるととても幸福な気分になるからです。

自分が人を怒らせてしまったり、いじわるしてしまったり、必要以上にきつくいってしまったりしたときはどうするかというと、そんなときは人に作ってもらった料理をたべると「あ、ごめんなさい」とわりに頑固な私も素直に反省してしまいます。特に具がたくさん入ったけんちん汁とかきゅうりと白身魚のお膾にその力があるようです。具を沢山いれてなおかつ澄んだ汁にするには、見た目よりも手間がかかるし、薄く切ったきゅうりと微妙な塩梅の酢で和えられたヒラメやタイ、、、、おいしい魚を手に入れるために隣駅の魚屋まで足を運んでくれたのがわかります。

100の建設的なご意見より、誰かのために作った一皿の力というものを私は信じています。今日も誰かのために作られた食卓に感謝します。food bless you,

|
|

« 2009年10月 | トップページ | 2010年1月 »